生きる。

からくりサーカスで、鳴海の師匠が、役者という「偽物の人生」を歩む娘を理解してやれなかった、と言ったとき、深く感銘を受けた。私は私の人生を歩みたい。そうだ、その通りだ。

ものまね芸人やアスリートの父、というような、誰かや何かの存在に依拠して自分を作るのは嫌だ。

教師になるか、進学するかで悩んだときに、脳裏に「自分の教え子が大成する」のと、「自分が成功する」のを比較したときに、前者でも良いと言えるか、という問いが浮かんだ。多分、そんな自分は嫌だろう、なんで俺じゃないんだって思うだろう。そう思ったから、教師になるのはやめた。

俺は俺をやってるんだ。
でも、最近は、ちゃんとやれてるか?とずっと自問してる。俺は俺の名前から逃げてないか。ちゃんとしてないから…じゃないのか、って。

うん、でも、まだだ、まだ終わらんよ。