偏η^2の信頼区間を求める

社会心理学会のWSで,効果量の信頼区間の話をやっていた。

分散分析では,anovakunが偏\eta^2(partial \eta^2)をpeta=Tオプションで出してくれるから愛用しているんだけど,この偏 \eta^2の信頼区間を出したらもっとわかりやすいよ、という話。

確かに,その変数が分散のどの程度を説明するかという指標なので,その信頼区間があるとわかりやすいよね。

 

ところが,WSでは「RのMBESSパッケージを使えば簡単ですから」とは紹介されていたものの,このMBESSパッケージがなかなかくせ者で,どのようにして算出していいのかがわかりにくい。

こちらのサイトを参考にして,これ経由のソースをダウンロードしてできるらしいことはわかったんだけど,MBESSパッケージではどうやるの。。。っと悩んで,やっと見つけたので答えを記録しておきます。(追記・訂正があります)

# By using MBESS
library(MBESS)
df1 <-2
df2 <- 147
Fv <- 119.3
ncf.limits <- conf.limits.ncf(F.value=Fv,df.1=df1,df.2=df2)
(p.eta <- (df1*Fv)/(df2 + (df1*Fv)))
(ncf.limits$Lower.Limit /(ncf.limits$Lower.Limit +df1+df2+1) )
(ncf.limits$Upper.Limit /(ncf.limits$Upper.Limit +df1+df2+1) )

こうすることで,偏\eta^2とその95%信頼区間が描けます。conf.limits.ncf関数がメインで,信頼区間のオプションはconf.level=0.95がデフォルトになっているので,これで95%信頼区間がでます。
ちなみに,括弧でくくることでprintをしていることに注意ね。

自由度とF値だけで算出できるかと思いきや,非心F分布non-central F distributionとやらが出てきて,後輩やらいつもの先生のサイトに助けてもらったり,とうろうろしましたが,答えがスッキリ出たのは気持ちいいなあ。

こうなると,他の効果量の信頼区間も欲しいところだが,今はちょっと時間がないので、また今度。

 

 

追記

この算出式でなくても,

ci.R2(F.value=119.3, df.1=2, df.2=147, conf.level=.95, Random.Regressors=FALSE)

で算出できることを,南風原先生直々にご指摘いただきました!感謝です!

なお,下限,上限を求める式中のdf1+df2+1のところは,WSの中でも誤っていることが指摘されていて(聞いてたのに理解してなかった!スミマセン),正しくはNであるとのこと。G*powerでは正しく推定されているよ、という話はここに関係していたのですね。

 

In Table 2 in Faul et al. (2007), the noncentrality parameter \lambda for “Multiple regression: increase of R^2” is given as f^2*N.
This parameter is implemented in G*Power.But in Cohen (1988, p.414), the noncentralityparameter is given as f^2* (u+v+1), where u and v are the df for numerator anddenominator, respectively.

 

ということで,正確に書き直すと,

(ncf.limits$Lower.Limit /(ncf.limits$Lower.Limit +150) )
(ncf.limits$Upper.Limit /(ncf.limits$Upper.Limit +150) )

となります。
まだまだ勉強が足りないなあ。テキストからやり直しだぁ!

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カテゴリー: R