電子書籍出版への遠い道のり

ということで,ePubにできましたよ,っと。Sigilで微調整をして,表紙の絵を探してきて着けたりして,それっぽい体になりました。

後はそれを公開するんだけど,共著者との共通見解で「お金儲けにしたくないよね」というのがあって。

統計環境Rのチュートリアルセミナーでつかったテキストなので,みんながRを使ってくれるきっかけになってくれたら嬉しいし,何よりLaTeXやSphinx(やReVIEW)でいろいろやるのが楽しかった。なんならePubにして電子出版してみたい,というところまで楽しみの一環で,その経験が報酬として得られたらそれ以上は別にいいや,という感じ。著者が複数いるので,取り分で喧嘩になったりするのも嫌だし。

ということで,フリーソフトウェア精神でやろうと思ったわけです。クリエイティブ・コモンズのCC-BY-SA(表示と継承はお願いね)ライセンスでやろうということになって。でももちろん,できれば多くの人に使ってほしいわけだから,みんなの手の届きやすいところにおいておきたい,ということで置く場所をいろいろ探したわけです。

有名どころはAmazon(Kindle),そしてPaboo。まずPabooで,と思っていたんだけど,なんとここは自作のePubをアップロードするためには有料会員にならないと行けない。しかも月額525円って,ちょっとうっとおしい金額。なんか違うな,と思って今度はKindle Direct Publishingをみた。ところが今度は,アカウント登録の際に銀行口座を明記する等の手続きが必要。しかもアメリカの方で印税が発生するため,Amazonが源泉徴収をしちゃうんだけど,それを回避するためにはアメリカの税当局に申請して固有ナンバーを付与してもらう手続きが要るっていう。他にも,形式はePubでアップロードできるけど,mobiというKindle専用形式に変換されちゃうということがあって,面倒だなあという印象。しかも一番の問題は,最低でも99円という値段を付けなくちゃ行けない。つまり,お金儲けしないといかんのです。

PabooやAmazonの言い分もわかります。無料で出版してやるんだから,どこかでマネタイズするために,会員経費としてとるか,出版手数料としてとる(=そのため定価0円は困る),ということでしょうね。そもそも儲けたくない人なんていないでしょう?ってことでしょう。

正直,資本主義怖いなー,と思った。資本主義から逃げられないようになってる。俺はお金儲けがしたいんじゃなくて,ただ楽しみたい&楽しませたいだけなのに。お金が関わらない楽しみ方ができないように,システムが迫ってくるのです(´Д` )

とりあえず,無料で出版&無料で公開してくれるところを探さないといけない。ひとまずこのサイトには上げておいて(ただしWordpressはepub形式を異端と見なすので,このサイトを参考に設定ファイルの書き換えが必要でした。),あとはGoogle Play Booksが無料でアップ・ダウンさせてくれそう(DRMフリーで)なので登録申請中。他にも探してみるつもりだけど,ちょっと望み薄かなあ。

いやいや,なかなか道のりは遠いものです…。

 

追伸 ちなみに,あたかも俺が奮闘しているように書いてしまいましたが,実際手を動かしたり色々調べたりしてくれてるのは,同僚の押江先生です。お世話になってます。

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